「国王はイスラム金融の発展に大きな潜在力を見出している」(財務次官談)(2017.05.02 | 経済

以下ニュースはブルネイ「ボルネオ・ブリテン」紙(B.B.)、ニュースサイト「ブル・ダイレクト」(B.D.)の記事を翻訳の上、掲載しています。

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ブルネイ・ダルサラーム国の財務次官であるダト・パドゥカ・アウン・ハジ・モハッド・アミン・リユ・ビン・アブドラ氏は4月25日、イスラム金融の分野での能力を更に拡大していくこと、そしてイスラム金融の有力なハブになるというビジョンを実現することこそが、ブルネイ・ダルサラーム国の悲願であると述べた。

これは、ジュルドンにあるエンパイアホテル&カントリークラブで開催されたイスラム開発銀行(IDB)の「スクーク(イスラム債券)モデル法」ワークショップの冒頭に行われた基調講演で述べたことである。

このワークショップは、IDBとイスラム研究教育機関(IRTI)の主導のもと、スクークの発行、規制、ならびにモニタリングをサポートする堅固な法的枠組みを有効にするための意見交換の場を提供することを目的として行われたものである。

「これには、スルタン(ハサナル・ボルキア国王)の強い思いがこめられている。」と財務次官はこの基調講演で述べた。

「ブルネイ政府のリース契約にあたるイジャーラ・スクークは、2006年にブルネイ政府証券のイールドカーブを企業スクークのベンチマークとして発展させること、また、ブルネイ国内の金融機関に対し、安全かつ流動性のある投資商品を提供することを目的として導入されました。」

「2006年のブルネイ政府のイジャーラ債の初回発行以降、これまでに144回短期スクークを発行しており、発行総額は2017年4月13日時点で107億ドルに上ります。」

財務次官はまた、「スクーク=資金調達の代替手段」という認識が世界中に広がってきているということも付け加えた。

「マレーシア国際イスラム金融センター(MIFC)が2016年に発行したスクーク・グローバルレポートによると、全世界でのスクーク発行額は前年比13.2%増と好調に伸びており、748億ドルに達しています。」

「世界のスクーク市場は今後数年間、成長を続けると確信しています。マレーシアやインドネシア、また湾岸協力理事会(GCC)諸国、ならびに中東・アフリカ諸国(MENA)が積極的なスクーク債発行を継続するでしょうし、他の地域や国々からの更なる発行が期待されます。」

「明日からの2日間にわたり行われる、スクークモデル法について協議するこのイベントは、国内スクーク市場の発展を目指す国々に対して、要件やインフラ整備について支援する重要な役目を担います。また、各国のニーズをサポートする良好なスクークモデルを追求するに当たり、実務担当者や研究者、規制機関、潜在的な発行者に対するプラットフォームも提供していきます。」

財務次官はまた、ブルネイの国内機関には流通市場での売買活動とともに、新規発行に参加するチャンスもあると述べた。

「すべてはアラーの思し召しでありますが、金融商品やサービスのより良いベンチマークツールを市場に提供することを視野に入れ、ブルネイでは近い将来に長期スクークの発行も検討しています。これにより、よりダイナミックで競争力のある金融セクターになることでしょう。」とも付け加えた。

また、ブルネイ通貨金融庁(AMBD)のユソフ・ビン・ハジ・アブドゥル・ラーマン最高責任者は次のように述べた。「ブルネイ・ダルサラーム国は金融サービスセクターこそが更なる成長の推進力になりえるとそこに強いポテンシャルを見出しています。また、グローバル情勢が不透明性を増す中、安定的かつ持続可能な成長を確実にするため、経済システムの基盤はダイナミックかつ現状の逆風に耐えられるようなものでなければなりません。」

「イスラム金融が成長するにつれ、ブルネイ・ダルサラーム国はその特徴ある性質を活用し、イスラム金融とファンドマネジメントのハブになるべく、進化を遂げようとしています。資金調達の一つの手段としてのスクークの利用を含め、より革新的なイスラム金融商品やサービスへの需要が高まりつつあるなか、急成長するアセアン地域の市場、そしてグローバル市場に貢献するのです。」

Yusof氏はまた、「2006年の導入時点では、ブルネイ政府のイジャーラ・スクーク債プログラムは国内市場の資本市場を活性化する手段のひとつという意図もありました。現在の枠組みもほぼ、この目的に沿っています。」とも付け加えている。

「しかしながら、スクークの幅広い応用性と多機能的な役割を損なわないようにするため、管理する法的枠組みは堅固なものでなければなりません。たとえて言うなら、完成した航空機はいつでも離陸可能だが、その大きさと能力に見合った滑走路があって初めて離陸することができる、ということなのです。」

本ワークショップはブルネイ通貨金融庁(AMBD)がイスラム開発銀行(IDB)と共同で開催したものである。

初日であった昨日は、地方銀行や世界中の中央銀行から、また地元金融機関の幹部などで出席者が100名を超えた。

(B.B. 2017年4月26日)