日本、ブルネイに対する技術協力を提案(2017.06.14 | 経済

以下ニュースはブルネイ「ボルネオ・ブリテン」紙(B.B.)、ニュースサイト「ブル・ダイレクト」(B.D.)の記事を翻訳の上、掲載しています。

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ブルネイ・ダルサラーム国経済の多角化に貢献するため、日本はブルネイに対するコストシェア技術協力(有償技術協力)を計画している。

日本国政府はブルネイ政府署名予定の技術協力に関する協定のドラフト案をすでに提出している。

離任する伊岐典子駐ブルネイ日本国大使によると、署名がなされれば、ブルネイ側当局者は日本で行われる研修に参加することができ、また日本の専門家はブルネイに出向いてセミナーの開催や、技術的なアドバイスをすることができるとのことである。

6月5日(月)に日本国大使館で行われた本広報誌との独占インタビューで、伊岐典子大使は日本政府がこのスキームを全額負担できない理由について説明した。それは、日本が経済協力開発機構(OECD)の加盟国であり、このOECDが供与相手国の国民一人当たりの総所得に応じて政府開発援助(ODA)の上限を定めたルールを設けているからであるというものであった。

大使は、ブルネイと日本の強固な二国間関係について、「ブルネイ・ダルサラーム国にとって日本はナンバー1の貿易相手国です。」と述べた。

2015年には、日本のブルネイからの輸入額は23億4,800万ドルに達しているが、一方日本からブルネイへの輸出は1億2,100万ドルにとどまっている。

「石油とガスの価格下落の影響により2016年中の貿易額合計は減少し、同期間中の日本のブルネイからの財・サービスの輸入額は16億8,800億ドル相当、一方で日本からブルネイへの財・サービスの輸出額は8,300万ドルになりました。」

大使によると、ブルネイから日本が輸入する主要品目は液化天然ガス(LNG)であることから、2016年の貿易額の減少はLNGの価格下落が要因であり、取引量に変化はなかったという。

2014年に着任した伊岐大使はまた、両国間の協力が見込まれる将来性のある分野の一つは食品業界であるとも述べた。

「日本食はブルネイで人気が高まってきており、今では30軒を超える日本食レストランがブルネイにあります。一方、日本はイスラム教徒観光客の訪日数が増加すると見込んでおり、ハラル食品へのニーズが高まっています。これは、特に2020年東京オリンピックとパラリンピックに向けて顕著になるでしょう。ブルネイと日本がこれまで以上に力を尽くせば、食品関連の貿易と投資を増やすことができると信じています。」

伊岐大使はまた、両国間の食品セクターの協力を更に促進するためには、ブルネイにおける日本からの食品輸入に対する制限を完全撤廃する必要があることを強調した。

「これらの制限は2011年に起きた東日本大震災と、これに関連する原子力発電所の事故の結果、設けられました。ブルネイ政府のご尽力により、これらの制限は段階的に緩和されており、近い将来に完全撤廃されることを我々は望んでいます。」

伊岐大使はまた、先日行われた総理府上級大臣であるビラ皇太子のご臨席を賜った日本企業の関連会社であるSCTSB(SC Tubular Solutions (B) Sdn Bhd)とVAM ®BRN (BRN SDN BHD)のブルネイにおける5,200万ドル規模の油井管(OCTG)プロジェクトの開所式について、次のように述べた。「まず初めに、2017年5月10日の開所式にご臨席賜りました皇太子殿下の寛大なご理解に敬意を表します。このプロジェクトはブルネイ経済の多角化に日本の投資が貢献でき、地元の雇用を創出できるという非常に素晴らしい例なのです。」

SCTSBとVAM®BRNの油井管プロジェクトの他にも、伊岐典子大使は「日本からの投資のもう一つの良い例は2016年7月に稼働したアスタキサンチン製造プロジェクトのMCバイオテック社の培養工場です。これら日本からの投資の特徴は、当初からのコミットメントであった現地従業員の採用や新たな技術の導入、現地従業員への技術移転が守られている点です。ブルネイLNG社やブルネイ・メタノール社を含めた日本からの直接投資プロジェクトについて誇りに思っています。」と述べた。

ブルネイから日本へ、また日本からブルネイへの観光客誘致について、離任する伊岐大使は両国間の直行便が再開すれば、観光客だけでなく投資家をも引き付ける要因となり、ロイヤルブルネイ航空が近い将来直行便を再び就航させることに期待を寄せた。

「観光客誘致で協力すれば、Win-Winの関係を築くことができます。この4月、日本はイスラム教徒の観光旅行を促進するため、『21世紀東アジア青少年大交流計画(JENESYS;Japan-East Asia Network of Exchange for Students and Youths)』という青少年交流プログラムを介してブルネイの若者のグループを日本に招待しました。これを知ったブルネイの観光当局はブルネイについてのパンフレットを一向に託し、日本でブルネイの宣伝をしてもらうようにしたのです。」

日本の旅行代理店がブルネイを訪問する回数が増えているということを挙げた他にも、伊岐大使は日本の旅行番組でブルネイをより頻繁に取り上げてもらう必要があると提案した。

「二年前のことですが、日本のテレビ局がブルネイについての旅行番組を放送し、その直後に日本からブルネイを訪れる観光客が急増したのです。」
伊岐典子大使はまた、ブルネイの人々がこれまで以上に日本を訪れてくれるよう、日本文化をブルネイに紹介する番組を開始することについて日本大使館がラジオ・テレビ・ブルネイ(RTB)と話し合いを行っていることを明らかにした。

(B.B. 2017年6月7日)