新たなエネルギー資源としての水素の可能性について開発者が解説(2018.09.27 | 経済

以下ニュースはブルネイ「ボルネオ・ブリテン」紙(B.B.)、ニュースサイト「ブル・ダイレクト」(B.D.)の記事を翻訳の上、掲載しています。

在ブルネイ日本国大使館は、次世代水素エネルギーチェーン技術研究組合(AHEAD)、千代田化工建設株式会社や三菱商事株式会社、並びにブルネイ工科大学(UTB)との共同開催で、水素利用に関するセミナーを9月4日に実施した。

セミナーはブルネイ工科大学で開かれ、加藤元彦駐ブルネイ日本国大使は、新たなエネルギー資源として水素の可能性が高まっていることを強調した。

また、加藤大使はブルネイの人々に対し、AHEADによってブルネイと日本で現在進められているグローバルな水素サプライチェーン実証事業を、ブルネイ経済の多様化推進の好機として活用するように促した。

セミナーでは、千代田化工建設株式会社技術開発本部技師長の岡田佳巳氏と、三菱商事株式会社環境事業R&D事業部の鳥山廣樹氏が、日々変化を遂げている水素分野の技術的なトレンドおよび市場におけるトレンドについて説明した。

また、ブルネイにおけるAHEADのビジネスディレクターであり、千代田化工建設株式会社水素サプライチェーン開発部門のイケダオサム氏もスピーチを行った。

イケダ氏は水素事業とその将来展望について語った。

加えて、ブルネイ工科大学機械工学科主任講師のNaseem Uddin博士が学術的な観点から自身の見解を述べた。

p05-1_20180905セミナーでスピーチを行う加藤元彦駐ブルネイ日本国大使

p05-2_20180905閉会の挨拶を述べるブルネイ工科大学のHajah Zohrah binti Haji Sulaiman副学長

p05-3_20180905セミナーでスピーカーを務めた千代田化工建設株式会社技術開発本部技師長の岡田佳巳氏

p05-4_20180905基調講演を行う三菱商事株式会社環境事業R&D事業部の鳥山廣樹氏

p05-5_20180905セミナー出席者

Hajah Zohrah binti Haji Sulaimanブルネイ工科大学副学長が閉会の挨拶を行い、「このセミナーは、開発者から水素に関する知識を学び、共有し、また水素技術の成熟を理解するためのプラットフォームとしての役割を果たしています。さらに、近い将来、水素分野がもたらす可能性を探求するための場でもあります。」と語った。

また、今回のセミナーで行われた一連のスピーチが、特に若い世代の間で、ブルネイにおける再生可能エネルギー資源としての水素生成に関する新たな研究内容を生み出し、これに刺激を与え、促進することを期待すると述べた。

在ブルネイ日本国大使館のプレスリリースによると、このセミナーは、新たなエネルギー資源としての水素とその潜在的価値について、ブルネイ工科大学の協力を得て検討を深めていく貴重な機会となった。

同プレスリリースでは、この事業はブルネイと日本の間で以前から実施されている液化天然ガス(LNG)貿易のみならず、石油およびガス分野の新たな技術の発展における両国の継続的な関係を示す好例であり、またその関係を強化させるものだとしている。

ブルネイと日本をつなぐAHEADは世界初の水素サプライチェーン実証事業を行うために組織され、日本の国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が資金を拠出している。

この事業は現在建設段階で、2020年にはBrunei LNG社が生成したガスから水素を生成し、AHEADの特許技術を使ってこの水素を常温・常圧下の液体に凝縮することを目指している。

常温・常圧下の液体にした水素は日本まで海上輸送され、気体の水素に戻して発電に利用される。

(B.B.9月5日)