世界で上位1%に入るブルネイ大学(UBD)(2020.06.11 | 教育

以下ニュースはブルネイ「ボルネオ・ブリテン」紙(B.B.)、ニュースサイト「ブル・ダイレクト」(B.D.)の記事を翻訳の上、掲載しています。

ブルネイ大学(UBD) は、タイムズ高等教育(THE)アジアランキング2020に60位で初登場して以来、Quacquarelli Symonds (QS)社 が昨日発表した世界大学ランキング(QSWUR)において44ランク上昇して254位と、著しい成長を続けている。UBDは2017年、QSWURに349位に初めて登場して以来、順位を上げており、2018年は323位、昨年は298位、そして今年は254位となった。世界には推定26,000校の大学があり、現在UBDは世界の大学の上位1%に入っている。 

UBDは、外国人教員比率の指標において世界46位と特に高い評価を得ている。その他の指標では、教員数対学生数比率で65位、留学生比率で218位であった。また、UBDは学術評判と雇用者の満足度の指標において大きく改善した。 

同ランキングは、マレー主義・イスラム国教・王制擁護(MIB)の信念に基づき、未来に即応して経済的な活動を行う卒業生を輩出するために、可能な限り最高の質の教育と学習を保証するUBDの取り組みが成功していることの証であり、国内外における同大学の評判を向上させるものと言える。UBDは、学生が将来の就業に備えることを非常に重視しており、現実世界の体験学習に焦点を当てている。UBDの主要なGenNEXTプログラムに組み込まれている学習目標は、リーダーシップとイノベーション、起業家精神、環境意識である。これらは、UBDの卒業生が、民間セクターへ参入し雇用を創出する起業家としての成功を収め、同国の経済発展に積極的に貢献することに向けた準備である。 

これは、2019年に開催されたUBDの第31回総会において、UBDの総長であるハサナル・ボルキア国王が、雇用機会を創出し、既存の雇用に依存しない未来志向の卒業生を輩出させることを強調したお言葉と一致している。国王は、学際的な起業プロジェクトは、適切に管理されれば、特に零細・中小企業(MSME)の発展を支援する上で、経済的な成長に貢献することができると付け加えた。 

UBDは、2014年にEntrepreneurship Village(EV)を設立し、これまでに300社以上のベンチャー企業をUBDの学生が立ち上げ、飲食、技術、幅広いサービスを提供している。多くの卒業生が起業家として成功し、自らの門戸を開き、他者に機会を提供している。EVは、持続可能性と地域社会へのサービスという価値を組み込んだ起業への基礎的な教育を行い、学生が自分でビジネスを始めるための機会を提供するもの。 

現実社会での経験を積むために海外で働くブルネイ大学の学生。写真:UBD 

Muhammad Azizi Amidiの夢である 「ゲーム会社のCEOになり窓の外に熱心に働く従業員を見る」 が現実となったのは、彼が2019年のDiscovery Year(※)でEVのメンターシップを受けて最初のプロトタイプを開発した後のことである。経済学の学士号を持つ彼は、インキュベーションプログラムの一環としてゲーム会社Silent Resolve Gamesを設立し、現在はデザイナーとプログラマー達を擁している。 

Syariena @ Nor Diyanahは、女性のための自己啓発と支援に向けてPanther Guildを立ち上げた。同氏は 「目標なしにビジネスをすることは、あてもなく航海することと同じである。」 と述べ、EVでの経験が市場拡大のための集中力と戦略の開発に役立ったと評価している。 

Muhammad Abdul Qawi Shafiqは、Discovery Yearにインキュベーションプログラムに参加したいと思っていた。ピーク時には、Hiswey Event Managementには5人のスタッフがいて、製品発表に成功した。彼は、他の人に仕事を提供する機会を含め、起業には大きな利点があると考えている。彼の経験は 「必ずしも簡単ではない」ものだったが、彼は始めることが重要だと指摘した。彼は自分を社交的な人間だと思っているが、EVでのセッションにおいて、人前で話す経験を積み、「理論を実践することができた。」と彼は語った。 

UBDは最近、DARe (ダルサラーム・エンタープライズ) と共同でThe Startup Centre(USC) を立ち上げた。UBDの卒業生に向けて、革新的なアイデアを実現させる機会を提供する。この取り組みでは、施設、コワーキングスペース、指導育成やネットワークサポートなど、大学内のスタートアップの成長のためのプラットフォームを提供する。実際の市場の問題や機会への露出を活用し、雇用創出を目的とした学際的なプロジェクトを推進する。  

QS社のデータによると、UBDは学術研究と応用研究の両面で大きく飛躍している。主要な研究分野には、生物多様性と環境、エネルギー、アジア研究、イスラム研究とガバナンス、データ分析、薬草・医学研究、最新の国際教育研究など、ブルネイが戦略的優位性を持つ分野が含まれる。 

UBDにおける応用研究は商業的な可能性を持つイノベーションに重点を置いている。同大学での商業化の取り組みには、民間企業とのパートナーシップも含まれる。スマート・コーティング・テクノロジーズ社は、UBDで開発した工業用コーティング技術を事業化した企業で、日本のピクセラ社と共同で研究開発が行われた。 

基礎研究と応用研究に焦点を当てた結果、UBDの出版件数とその影響は、何年にもわたって飛躍的に拡大している。この5年間でUBDは1,431件の論文と12,500件の引用文献を記録した。同大学が発表した最新の 「分野別引用度の影響度(FWCI)」 は1.38で、同大学の出版物の影響度は世界平均より38%高い。UBDはQS社のランキングにおいて2年連続で高度研究集中大学となっている。 

Datin Dr Hajah Anita Binurul Zahrina副総長は、「Alhamdulillah(アラーの神に感謝します)。これは全能なるアラーの御許しと、国王の政府による持続的なご支援があるからこそ可能になったことである。」と述べた。 

「UBDの継続的な進歩は、専任スタッフと学生の努力の結果である。この4年間で95ランクも上がったことは大変な偉業で、今後もスタッフや学生達に、大学の更なる発展だけでなく、ブルネイの人々の生活向上や国の発展に役立つような取り組みを期待している。」 (B.B.6月11日)

(※)Discovery Yearとは、UBDのBenNEXTプログラムの一環として、提携校への海外留学や、起業などを行うこと。