2月15日、ブルネイ移民局は2つのプロジェクトに関する契約書に調印し、バイオメトリック・パスポート(生体認証技術を個人情報記録のために利用したパスポート)を採用することになり、これはアセアンの国としては3番目である。
この動きは国際民間航空機関(ICAO)の基準に沿ったものである。
調印式は、移民局、地元企業のITPSS社、ドイツ企業のジエゼッケ&デヴィリエント社(G&D)の間で執り行われ、ペヒン・オラン・カヤ・ジョハン・パラワン・ダトー・スリ・セティア・アワン・ハジ。アダナン・ブガワン・ムディム・ペヒン・シラジャ・カティブ・ダトー・スリ・セティア・アワン・モハメッド・ユソフ内務相が立会人を務めた。
この調印式はガドンにあるリズカン・インターナショナル・ホテルで行われた。ペヒン・オラン・カヤ・デワ・パラワン・ダトー・スリ・セティア・アワン・ハジ・ダニ・アワン・ハジ・イブラヒム内務副大臣及び上級官僚も出席した。
同プロジェクトは総額7,148,885.20Bドルで、バイオメトリック・パスポート(e-パスポート)システムの供給、受渡、設置、テスト、試運転、並びに保守、及びe-パスポートの安全受渡サービスの制作、供給、並びに受渡が含まれている。
アワン・ザイナル・アビディン・ダトー・パドゥカ・ハジ・アーマッド移民局長は、
「このプロジェクトを遂行することは、現在のe-パスポートの必要性に沿ったものであり、また旅券の識別のレベルと安全性が保証されることを確実にするためである。
このe-パスポートはまた、安全性、技術的仕様のレベルをICAOがバイオメトリック・パスポートについてのアウトラインを記した基準と推薦に沿ったものを取り入れていることが特徴である。
安全性の他に、e-パスポートは、国民にとって出入国管理に時間の節約ができ、かつ特定国へのビザ免除を受けられるので便利になる。
移民局はパスポートの安全面を高めることを継続して行っていく。と同時に国民に対する施設の強化をしていく。また、パスポートの安全性はパスポート保有者の態度と責任に依るものであり、パスポートがブルネイ国のイメージとアイデンティティを運ぶ重要な政府文書であることを心に留めて使うべきである。」
と語った。
G&D社は入札参加企業数社の中から選ばれた企業で、1993年からブルネイにパスポートを供給している。同社は、e-パスポート技術委員会によって進められた技術仕様ニーズを満たす会社として評価された。
同社はバイオメトリック・パスポートに必要な高品質安全機能を提供することができることが分かったので、プロジェクトを遂行し契約条件を満たすように委任された。
ITPSS社は、移民局のe-政府へ向けての国境管理拡張と出入国システム・プロジェクトで選ばれた企業で、e-パスポート・システムの供給、受渡、設置、テスト、試運転、及び保守を行う責任が与えられた。
このe-パスポート・プロジェクトは、カウンターで指紋スキャナーを使用して登録するシステムと色々な安全面を施したパスポート・システムを印刷することである。
このシステムは、レーザー技術を駆使した印刷機と、パスポートをバイオメトリック(生体認証)にさせるために個人化したチップを挿入する設備を使うことになるだろう。
移民局は、ICAOが管理したパブリック・キー・ダイレクトリーを使い、情報交換、チップから情報を読み取り、パスポートが本物か否かを確実にする。
移民局はこれらが国家の安全保障のレベルを高めるプロジェクトであると考えている。
この2つのプロジェクトの契約に際して、ブルネイ政府を代表して移民局長が、G&D社を代表してマイケル・ニッセン氏が、またITPSS社を代表してアワン・シャムスル・バリ・カミス氏が署名した。
アワン・ハジ・モハメッド・ユノス・ボルハッサン移民局長代理、アワン・アブドゥル・サマン・ハジ・アーマッド氏(G&D社)、及びダヤンク・ティティ・スラストリ・ハジ・ティンバン(ITPSS社)が立会人として契約書に署名した。
(B.B.2007年2月16日)
|