経済

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2017年2月、所得税法(第35章)に基づき所得税審査委員会(ITBOR)が設立された。この委員会は、ブルネイ・ダルサラーム国における税務の事務管理・運営の促進を目的として、会社法に従って法人税が賦課される企業の利益になるよう設立されたものである。

ITBORは独立した委員会であり、政府により任命された、産業界を代表する議長と適切な資質を備えた委員で構成されている。その役割は、所得税徴収局(CIT)による法人税の税額評価に対して納税者が提起した異議申し立ての検討・審査を行うことである。

ITBORは、CITの税額評価に対する企業からの異議申し立てについて、聴取、審査、解決の新たなプロセスを導入している。このプロセスにより、費用効率の高い、透明かつ公平な法人税の事務管理制度が確立することになる。

また、ITBORの設立により、委員会に提起された異議申し立ての解決の迅速化も期待されている。

ブルネイ国の法人税額評価プロセスは、企業が所得税申告書を歳入課に提出するところから始まる。歳入課(CITの直属)は、法人税の課税や事務管理を担当するブルネイ国の主要機関である。2012年にオンライン税務システム(STARS)を使用した税額の自己計算が導入されて以来、毎年6月30日に所得税申告書を歳入課に提出することが納税者に義務付けられている。

歳入課の租税算定官がCITの代理として申告書を審査し、税額評価通知(NOA)と損失確認(LC)のいずれかを発行する。NOAの提供後30日以内に所得税の納付を進めることは、異議・不服申し立ての有無を問わず、納税者の責任である。

納税者は税額評価の受け入れを拒否し、不服申し立て通知(NOO)をCITに提出することができる。CITはその税額評価を再調査し、NOOの受理または却下の決定を下す。CITが再評価の最終確定を決めるまでこのサイクルが繰り返され、その後更正却下通知が発行される。

納税者は、CITが更正却下通知を発行してから30日以内に、異議申し立てを行ってITBORの審査をあおぐことができる。最初の段階として審査請求通知(書式1)をITBORに提出した後、その提出から30日以内に審査請求書(書式2)を提出する。

これらの書式は財務省のホームページ(www.mof.gov.bn)で入手することができる。

全書類を提出すると納税者とCITとの裁判前協議が開かれ、その後にITBORの聴取が行われる。この結果を踏まえ、ITBORは異議申し立てに対する裁決を下すことになる。

各企業は、所得税審査委員会(ITBOR)秘書官(Level 4, Ministry of Finance Building, Commonwealth Drive, Jalan Kebangsaan BB3910, Brunei Darussalam)あてに異議申し立てを書面で提起することができる。

申し立て1件あたりの手数料は200ブルネイドルである。(財務省)

(B.B.2017年8月30日)

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ブルネイ知的財産庁(BruIPO)と日本特許庁(JPO)は8月28日、新たな特許審査協力となる「特許審査ハイウェイ・プラス(PPHプラス)」を開始する協定に署名した。

署名にあたっては、BruIPO登録官資格を有するモハマッド・アズミ・ビン・ハジ・モハマド・ハニファ首相府事務次官(工業)がBruIPO代表を、嶋野邦彦日本特許技監が日本特許庁の代表をそれぞれ務めた。

アンゲレ・デサにあるデザイン&テクノロジービルディングで行われた署名式には、加藤元彦駐ブルネイ日本国大使や、首相府エネルギー・産業大臣代理としてダトー・ハムダン・ビン・アブ・バカール首相府副大臣も臨席された。

プレスリリースによると、PPHプラスは特許審査業務の共有を図る日本特許庁の取り組みであり、日本で特許付与済みの出願が加入国の知的財産当局に申請された場合の審査プロセスを迅速化することを目指している。

PPHプラスのもと、先行の特許当局による審査結果を後続の特許当局が活用できるため、審査負担の軽減や特許の質の向上を実現することができる。

これまで日本特許庁は、ほとんどのASEAN加盟国の知的財産当局とPPHプラス協力の取り決めを結んでいる。今回の協力は2017年10月1日に開始され、ガイドラインは両庁のホームページに掲載される予定である。

産業財産分野(商標、特許、工業デザインなど)の協力を推進するため、BruIPOは2015年5月24日に日本特許庁と協力覚書(MoC)を締結している。日本特許庁は本覚書に基づき、専門家の研修・派遣や特許の方式審査ガイドラインの作成を通じてBruIPOの能力開発支援を行っている。

両庁は、双方の産業発展を目指すPPHプラスの取り組みによって特許分野の連携を進め、産業財産に関する協力を今後も発展させる意向である。両庁の協力により目指すのは、ブルネイ・ダルサラーム国の事業環境を向上させ、国家経済を多様化させる外国直接投資を一層促すことである。

特許出願の詳細は、アンゲレ・デサ・テクノロジー・パークのレベル1にあるビジネスサポートセンター(BSC)のBruIPOのヘルプデスクで入手することができる。願書と料金表はBruIPOのホームページ(www.bruipo.gov.bn)でダウンロード可能。申請手続きに関する問い合わせはenquiries@bruipo.gov.bnまたは223 0965/223 0966まで。

(B.B.2017年8月29日)

Documents exchanged after the MoU signing ceremony
Yang Berhormat Dato Paduka Awang Haji Bahrin bin Abdullah speaks at the event
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Brunei Fertilizer Industries(BFI)社は8月26日、ドイツを拠点とする世界的エンジニアリング・建設会社であるThyssenKrupp Industrial Solutions(tkIS)社と、アンモニアおよび尿素の生産プラント建設に関する契約を締結した。

プラントはスンガイ・リアン工業団地内の広さ55ヘクタールの敷地に建設され、一日あたり2,200トンのアンモニアの生産が見込まれている。そのアンモニアから1日あたり3,900トンの高品質な粒状の肥料(尿素)が生産される。

プラントは2021年第一四半期までの商業生産開始が見込まれている。

設計・調達・建設(EPC)契約はエンパイアホテル&カントリークラブで締結され、首相府大臣兼第二財務大臣であり、外国直接投資(FDI)および下流産業運営委員会委員長を務めるペヒン・アブドゥル・ラーマン・ビン・イブラヒム大臣が出席した。

署名式は開端章(アル・ファーティハ)の朗読で始まり、開発省大臣兼BFI社会長であるダトー・バーリン・ビン・アブドゥラ大臣による開会の挨拶が続いた。

BFI社会長は、この契約はブルネイ国と国民に対し、直接的に、また生み出される副産物を通して、多くの経済的機会をもたらすことになるだろうと述べた。ブルネイ国は、炭化水素による国の下流戦略をさらに多様化させるだけではなく、より重要なこととして、同国経済に対する戦略的発展の恩恵を増大させることを目的として、炭化水素関連の事業を推し進めていくことになると続けた。

BFI社会長はさらに、以下のように続けた。「尿素は主に肥料として利用されるため、弊社は、ブルネイ国が地理的に東南アジア圏の中心に位置しているという条件を活用して、周辺の農業大国の肥料需要を満たしていく予定であり、また、弊社が製造した高品質の尿素の輸出はブルネイ国の輸出物流部門に商業的利益をもたらすことでしょう」

「そのため、弊社は中小零細企業に対し、物流サービスやプラントに特化したサービスの提供など、副次的なビジネスの機会の促進を見込んでいます。」

また「プロジェクトの操業開始は下流の資源調査活動も活発にし、例えば多くの産業に活用されるメラミン樹脂の生産などが考えられます。これにより、地域企業や外国直接投資に対するビジネスチャンスがさらに増えることになるのです。」と会長は付け加えた。

「全体的に見て、本日、弊社がtkIS社とEPC契約を締結したことは大変素晴らしいことです。世界クラスの肥料プラント建設の道が開かれました。これにより、ブルネイ国は肥料生産において新たな主要国としての存在を世界に示すことになるでしょう。」

さらに、プロジェクトにおける天然ガス需要を支えるために、Brunei Shell Petroleum社(BSP)との合意覚書(MoA)の署名も行われた。その中には、今後20年間に計5,000億立方フィートのガスを継続して供給することが明記された。

計18億ブルネイドルに上る投資を行うことで、BFI社は、ブルネイ国が現在実施している液化天然ガス(LNG)とメタノールの生産以上に石油およびガス部門の下流産業を発展させることで、ブルネイ国が天然ガス資源にさらなる価値を生み出すことを可能にするだろう。一方で、BFI社製造のアンモニアと尿素は、尿素ホルムアルデヒドとメラミンの生産など、下流産業のさらなる発展の機会も作り出すことになるだろう。

また、これらの副次的生産物は、繊維板、木製家具、食器の製造などの副産物産業における可能性も示しており、下流産業へのさらなる投資は推測で110億米ドルの価値を生み出す可能性を秘めている。

下流の石油やガス産業のさらなる成長は国の経済的多様化アジェンダに沿ったものであり、ハラル産業、テクノロジー・クリエイティブ産業、ビジネスサービス、観光における他の優先的投資要素の発展と並行して進められている。

その一方で、ペヒン・アブドゥル・ラーマン・ビン・イブラヒム大臣は基調演説の中で、この投資により地域に住むブルネイ国民の雇用創設が期待され、プラントの建設と操業において最大で1,200の雇用が見込まれ、さらにサービス部門では600の間接的な雇用機会が生まれると語った。

この署名式には他に以下の政府関係者が出席した。首相府エネルギー・産業大臣、FDIおよび下流産業運営委員会副委員長のペヒン・モハンマド・ヤスミン・ビン・ウマル大臣、一次資源・観光省のダトー・アリ・ビン・アポン大臣、財務省のDato Seri Paduka Dr Awang Haji Mohd Amin Liew bin Abdullah副大臣。

(B.B. 2017年8月27日)

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ブルネイ・ダルサラーム国は、世界初の水素サプライチェーン実証事業に乗り出す。

8月9日フィリピンのボホール島で開催された第1回東アジアエネルギーフォーラムの基調演説で、ペヒン・モハンマド・ヤスミン・ビン・ウマル総理府エネルギー・産業大臣(ブルネイ)がこのプロジェクトを発表した。

基調演説の中で大臣は、この世界初となる水素サプライチェーン実証事業では、2020年東京オリンピックで使用される燃料電池車の燃料用に、液体水素をブルネイ国から日本に輸送する計画だと述べた。

また、世界規模で拡大している液化天然ガス(LNG)市場においてアジアが重要な役割を担っていることにも言及し、天然ガスが域内の雇用創出および二酸化炭素排出量の削減を後押しする可能性があると強調した。

さらに、天然ガスは、燃料電池用水素ガスなどの無炭素エネルギー源を創出する燃料として利用された場合、よりクリーンなエネルギーとして気候変動問題に資する点にも触れた。

このエネルギーフォーラムは、フィリピン・エネルギー省、東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)、エネルギー研究機関ネットワーク(ERIN)の主催で開催された。

アルフォンソ・クシ・エネルギー大臣とERIA事務総長の西村英俊教授が開会の辞を述べた。

両名とも、電気の利用促進と気候変動対策の推進という、相互に関係するエネルギー問題への革新的な解決法を生み出す上で、アセアンおよび東アジアがリーダーシップを発揮する重要性を強調した。

フォーラムは、東アジア首脳会議(EAS)のエネルギー展望に関するプレゼンテーションと、石炭、石油、天然ガスに関する3つのパネルセッションの4部構成で実施された。

15人を超えるハイレベルの専門家や政策立案者がプレゼンテーションを行い、75人を超える参加者が出席した。

エネルギーフォーラムでは、EAS域内のエネルギー需要が2040年には2倍近くになるだろうとの見方が強調された。

各国は、供給を多様化し再生可能エネルギーの利用を拡大する、という野心的な計画を持っているが、とりわけ購入妥当な金額であること、安定性、安全性を促進する必要性に対処するという観点から、化石燃料がエネルギー需要を満たす手段として中心的な役割を担い続けることも予想されている。

フォーラムでは、特に、フィリピンやブルネイ国、インドネシア、日本、アメリカなどで産出された化石燃料の供給方法や利用方法についての経験や知見にも注目が集まった。

さらに、政策環境を強化して、化石燃料のよりクリーンな利用を可能にする上で各国政府が果たすべき重要な役割についても議論がなされた。

(B.B. 2017年8月10日)

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ブルネイ・ダルサラーム国が韓国市場へ進出するためには、韓国人の国民性や好みに対する理解を深めながら、自らの国を売り込む必要がある。

この的確なアドバイスはASEAN韓国センターの貿易投資部門代表補佐であるLee Dong-go氏によるもので、インターナショナル・コンベンション・センター(ICC)で開催された地元の零細・中小企業(MSMEs)を対象とする貿易円滑化ワークショップにおいて、昨日、同氏が独占インタビューの中で語られたものである。

2016年、ASEAN韓国センターはソウルで開かれたフードフェスティバルにブルネイの企業10社に参加を要請し、今年度も同様の取り決めが進められている。

「今年度、韓国で開催されるソウル・エキスポ(Seoul Expo)は10月25日から28日の日程で予定されています。このイベントはブルネイの商品が韓国に紹介される大変良い機会になるでしょう。」と、Lee氏は話した。

また、「昨年度のエキスポで提供されたブルネイの独特なソースと青エビが韓国の消費者には印象的でした」と語った。

先日、Lee氏は食品およびパッケージの専門家からなる韓国の代表団と共に、BMCフード・インダストリーズ社 (BMC)と、ゴールデン・コーポレーション社の青エビ養殖場を訪れた。

「ここの青エビ養殖場には大変感心しています。最新の設備で非常に清潔です。我々はすでにベトナムやタイから多くの海産物を輸入しており、ゴールデン・コーポレーション社が韓国へ輸出するチャンスは十分あると思います。」とLee 氏は語った。

さらに、ゴールデン・コーポレーション社による青エビの品質の高さを称賛し、「とても新鮮で美味しい」と述べた。

同氏は、BMCでは次のように語った。「韓国で拡大しているイスラム教徒のコミュニティーに向けた商品になり得ます。ハラルフードは健康的かつ衛生的で、その点が魅力的なセールスポイントです。」

両国の理解をさらに深めるため、Lee氏はまた、ブルネイからソウルへの直行便の就航を提言した。

「ブルネイと韓国の国民にとって、直行便は相互理解を深めるための良い機会をもたらすはずです。」

ASEAN韓国センターの代表団がブルネイを訪れるのは今回が6度目で、これまでに地元のフードセクターと共に様々なプログラムも実施してきた。

2日間開催された貿易円滑化ワークショップは食品とパッケージに特に重点が置かれており、これらは、2012年から2017年までを対象とするブルネイの第10次国家開発計画の下、さらなる経済成長と国家発展のために優先されるセクターの一つとなっている。

このワークショップは、特に、ブルネイの零細・中小企業の生産能力を高め、ブルネイと韓国のビジネスにおけるネットワーク構築を進めるために企画されたもので、同時に、食品セクターにおける両国間の中長期的な貿易の流れを支える強固なプラットフォームの確立も目指している。

今年度、ASEAN韓国センターは、食品のサブセクター、パッケージデザイン、スマートファーミングにおけるインフォメーション・コミュニケーション・テクノロジー(ICT)を取り扱う韓国企業8社の専門家を派遣した。

(B.B. 2017年7月20日)

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ブルネイの現地企業であるNur Nabai Aquaculture Sdn Bhd社にとって、ハイブリッドハタを香港市場に輸出する第一歩を踏み出したこの瞬間は記念すべきものになった。

活魚3トンをのせた初回出荷は、6月17日にブルネイの港を出発した。

2016年8月30日に業務を開始した同社は、ブルネイ・ムアラ地区のプルポン岬に6ヘクタールの敷地を構えている。

Nur Nabai Aquaculture社はブルネイの現地投資会社であるFisherod Enterprise社とインドネシアの投資会社であるPT Sumatera Budidaya Marine社との合弁企業である。

活魚の初回出荷には、一次資源・観光省大臣であるダトー・アリ・ビン・アポン氏と立法評議会の議員であり、またKampung Masjid Lama、Pekan Muara、SabunおよびPelumpongの村長でもあるYB Pengiran Haji Mohamed bin Pengiran Haji Osman @ Othman氏が立ち会った。

当該合弁企業はケージで養殖される魚に加え、2017年度末にはトゥトン県のKampong Sungai Pakuに孵化場と養殖場を建設し、ハイブリッドハタの養殖を展開する計画をしている。

ブルネイ国内におけるこのような孵化場や養殖場の建設は、養殖業者にとってより競争力のある価格が確保されるだけでなく、十分かつ持続可能な高品質の稚魚の供給をも後押しする。

また、Nur Nabai Aquaculture社は契約養殖に基づいて地元の養殖業者と協力する。当活動を通じて、同社はハイブリッドハタの稚魚を地元の養殖業者に供給し、必要十分な大きさに成長した時点で買い戻し、それを香港と中国の市場に出荷する。

一次資源・観光省(MPRT)の高官によると、Nur Nabai Aquaculture Sdn Bhd社は水産養殖業で活躍する複数ある企業のうちの一つであり、輸出市場に的を絞って生産量を倍増するため尽力しているとのことである。

わずか10か月の操業期間にも関わらず、同社は初回の輸出を果たした。

これは、国内の経済活動を多様化しブルネイの国内総生産(GDP)の成長を刺激するというMPRTの目標と一致している。

「Nur Nabai Aquaculture Sdn Bhdは2020年までに年間1,200トンのハイブリッド魚類を生産する見込みであり、100トンの月間輸出量が期待されています。これは、2020年までにブルネイ・ダルサラーム国がアセアントップの魚類生産国になる可能性を秘めているということを意味します。」と同社マネジャーであるマイケル・チャン氏は述べた。

一方、現地パートナーであるHaji Abdul Rudi bin Haji Abdul Rahim氏は、水産養殖業の幅広い経験があり、香港や中国の輸出市場に強力なネットワークを持つ海外からのパートナーを迎えることができ、同社は大変幸運であると述べた。

同氏はまた、「当社は政府からの、特に一次資源・観光省からのサポートとご協力に大いに感謝しています。」と付け加えた。

様々なプロジェクトを通して、Nur Nabai Aquaculture Sdn Bhd社は2020年までに魚類の生産量を6倍(2015年度比)に増やす見込みであり、およそ100の雇用の創出が期待されている。

この式典にはMPRTのDr Haji Abdul Manaf bin Haji Metussin次官や同省の高官たちも出席した。

(B.B. 2017年6月18日)

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ブルネイ・ダルサラーム国経済の多角化に貢献するため、日本はブルネイに対するコストシェア技術協力(有償技術協力)を計画している。

日本国政府はブルネイ政府署名予定の技術協力に関する協定のドラフト案をすでに提出している。

離任する伊岐典子駐ブルネイ日本国大使によると、署名がなされれば、ブルネイ側当局者は日本で行われる研修に参加することができ、また日本の専門家はブルネイに出向いてセミナーの開催や、技術的なアドバイスをすることができるとのことである。

6月5日(月)に日本国大使館で行われた本広報誌との独占インタビューで、伊岐典子大使は日本政府がこのスキームを全額負担できない理由について説明した。それは、日本が経済協力開発機構(OECD)の加盟国であり、このOECDが供与相手国の国民一人当たりの総所得に応じて政府開発援助(ODA)の上限を定めたルールを設けているからであるというものであった。

大使は、ブルネイと日本の強固な二国間関係について、「ブルネイ・ダルサラーム国にとって日本はナンバー1の貿易相手国です。」と述べた。

2015年には、日本のブルネイからの輸入額は23億4,800万ドルに達しているが、一方日本からブルネイへの輸出は1億2,100万ドルにとどまっている。

「石油とガスの価格下落の影響により2016年中の貿易額合計は減少し、同期間中の日本のブルネイからの財・サービスの輸入額は16億8,800億ドル相当、一方で日本からブルネイへの財・サービスの輸出額は8,300万ドルになりました。」

大使によると、ブルネイから日本が輸入する主要品目は液化天然ガス(LNG)であることから、2016年の貿易額の減少はLNGの価格下落が要因であり、取引量に変化はなかったという。

2014年に着任した伊岐大使はまた、両国間の協力が見込まれる将来性のある分野の一つは食品業界であるとも述べた。

「日本食はブルネイで人気が高まってきており、今では30軒を超える日本食レストランがブルネイにあります。一方、日本はイスラム教徒観光客の訪日数が増加すると見込んでおり、ハラル食品へのニーズが高まっています。これは、特に2020年東京オリンピックとパラリンピックに向けて顕著になるでしょう。ブルネイと日本がこれまで以上に力を尽くせば、食品関連の貿易と投資を増やすことができると信じています。」

伊岐大使はまた、両国間の食品セクターの協力を更に促進するためには、ブルネイにおける日本からの食品輸入に対する制限を完全撤廃する必要があることを強調した。

「これらの制限は2011年に起きた東日本大震災と、これに関連する原子力発電所の事故の結果、設けられました。ブルネイ政府のご尽力により、これらの制限は段階的に緩和されており、近い将来に完全撤廃されることを我々は望んでいます。」

伊岐大使はまた、先日行われた総理府上級大臣であるビラ皇太子のご臨席を賜った日本企業の関連会社であるSCTSB(SC Tubular Solutions (B) Sdn Bhd)とVAM ®BRN (BRN SDN BHD)のブルネイにおける5,200万ドル規模の油井管(OCTG)プロジェクトの開所式について、次のように述べた。「まず初めに、2017年5月10日の開所式にご臨席賜りました皇太子殿下の寛大なご理解に敬意を表します。このプロジェクトはブルネイ経済の多角化に日本の投資が貢献でき、地元の雇用を創出できるという非常に素晴らしい例なのです。」

SCTSBとVAM®BRNの油井管プロジェクトの他にも、伊岐典子大使は「日本からの投資のもう一つの良い例は2016年7月に稼働したアスタキサンチン製造プロジェクトのMCバイオテック社の培養工場です。これら日本からの投資の特徴は、当初からのコミットメントであった現地従業員の採用や新たな技術の導入、現地従業員への技術移転が守られている点です。ブルネイLNG社やブルネイ・メタノール社を含めた日本からの直接投資プロジェクトについて誇りに思っています。」と述べた。

ブルネイから日本へ、また日本からブルネイへの観光客誘致について、離任する伊岐大使は両国間の直行便が再開すれば、観光客だけでなく投資家をも引き付ける要因となり、ロイヤルブルネイ航空が近い将来直行便を再び就航させることに期待を寄せた。

「観光客誘致で協力すれば、Win-Winの関係を築くことができます。この4月、日本はイスラム教徒の観光旅行を促進するため、『21世紀東アジア青少年大交流計画(JENESYS;Japan-East Asia Network of Exchange for Students and Youths)』という青少年交流プログラムを介してブルネイの若者のグループを日本に招待しました。これを知ったブルネイの観光当局はブルネイについてのパンフレットを一向に託し、日本でブルネイの宣伝をしてもらうようにしたのです。」

日本の旅行代理店がブルネイを訪問する回数が増えているということを挙げた他にも、伊岐大使は日本の旅行番組でブルネイをより頻繁に取り上げてもらう必要があると提案した。

「二年前のことですが、日本のテレビ局がブルネイについての旅行番組を放送し、その直後に日本からブルネイを訪れる観光客が急増したのです。」
伊岐典子大使はまた、ブルネイの人々がこれまで以上に日本を訪れてくれるよう、日本文化をブルネイに紹介する番組を開始することについて日本大使館がラジオ・テレビ・ブルネイ(RTB)と話し合いを行っていることを明らかにした。

(B.B. 2017年6月7日)

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ブルネイでは、水産養殖業の生産量の更なる増加を見込んでおり、台湾のゴールデン・コーポレーション社(Golden Corporation Sdn Bhd)は、トゥトン県テリサイ村に新たに借りた200ヘクタールの陸上養殖場で、青エビを少なくとも年間2,500メトリック・トン追加生産をすることを目標としている。

ブルネイ一次資源・観光省(MPRT)によれば、この追加生産によって、ブルネイは世界最大のロストリス・ブルーシュリンプ(青エビ)の生産国となる見通しである。

この見通しは、同省直下の漁業局とゴールデン・コーポレーション社との間で締結されたスンガイ・プニャタンのエビ養殖場土地賃貸借・操業契約の調印式の最中、明らかにされた。

ゴールデン・コーポレーション社は、土地賃貸借契約の他に、同社のマーケティング・パートナーであるフランスのユニマ販売社(Unima Distribution SAS)との間で欧州連合向け輸出に関し、同じくオーストラリアのアクア・スター社(Aqua Star Pty Ltd)との間でオーストラリア向け輸出に関する2つの覚書(MoU)の調印も行った。これらの輸出総額は、年間2,500万Bドルを超えると予想されており、これは両市場において、漁業局が規制当局の認可を得る取組みを行った結果、実現したものである。

調印式には、ダトー・アリ・ビン・アポン一次資源・観光大臣が来賓として出席した。

調印式列席者には、ローン・フォルージュロン駐ブルネイフランス大使、二コラ・ローゼンブラム駐ブルネイオーストラリア高等弁務官、トゥトン県立法議会のハジ・ウマラリ・ビン・イソン議員、ハジ・アブドゥル・ワハブ・ビン・アポン議員及びハジ・ラムリ・ビン・ハジ・ラヒ議員のほか、事務次官と副事務次官もいた。

漁業局を代表して、ハジ・アブドゥル・ハリビ・モハマド・サレ局長とマリアニ・ビンティ・ハジ・サブトゥ局長代理代行が、ゴールデン・コーポレーション社を代表してリチャード・チュアン・ヒス・シャン社長とデスモンド・リムCEOが署名した。

ユニマ販売社はアミン・ハッサン・イスマイル会長とラオ・マナベンドラCEOが、アクア・スター社はアレン・ウ取締役とシャン・リン・ガン代理人が、それぞれの社を代表し、署名した。

MPRTによれば、ゴールデン・コーポレーション社は、この200ヘクタールの養殖場開発に推定3,000万Bドルを投資し、水産養殖業の輸出市場出荷額を拡大するMPRT 5か年戦略プランの後押しをすることになる。

ゴールデン・コーポレーション社にとり、この投資はブルネイ・ダルサラーム国との関わりを一層深めるとともに、エビを原材料として提供し、加工後輸出するための重要な節目となる。

ゴールデン・コーポレーション社は、戦略的パートナーである準政府企業のセマウン・マリン・リソース社(Semaun Marine Resources:SMR)とともに、トゥトン県のセランバングン工業団地にあり、ブルネイ初の水産物加工工場である多目的海洋資源加工・事業センターを2012年から操業している。同社はまた、最新のテクノロジーを装備した自社漁船を保有しており、地元の漁民には困難な、深海地帯での操業も行っている。

MPRTによれば、ゴールデン・コーポレーション社のブルネイ・ダルサラーム国でのこれまでの投資総額は4,000万Bドルを超えており、その投資範囲は漁船、飼料工場、孵化場、養殖池から付加価値加工工場まで、養殖業のバリューチェーン全体を網羅している。現在、同社は120人を超える現地雇用を生み出しており、生産拡大計画の実施に伴いさらに80人の雇用増が期待されている。

ダトー・アリ・ビン・アポン一次資源・観光大臣は、生産高の拡大は、本年1月に開始したMPRT戦略プランの4本柱のうちの1つであると語った。

「漁業、特に水産養殖は、高い利益が見込まれるビジネス・ベンチャー(投機的事業)であり、我が国のGDPに多大なる貢献が可能な経済セクターです。地元の人々にとっても雇用を創出できる意義があります。」

「この養殖場からは、年間3,000 メトリック・トンの生産が期待されると考えています。これによって、2020年までに水産養殖産業の生産高を4億Bドルとする漁業局の目標達成に向け、大きく前進することとなります。これはまた、ブルネイ・ダルサラーム国が、世界最大の青エビ生産国の1つになることを意味します。」と、大臣は語った。

大臣は地元の養殖業者に対し、養殖生産工程管理手法(GAqP)のガイドラインを日々の操業にしっかりと適用するよう促し、次のように述べた。「養殖場で働くすべての皆さまがGAqPをしっかりと取り入れれば、高品質でより安全な産品の生産に確実につながります。すべての皆さまがガイドラインを忠実に守れば、ブルネイ・ダルサラーム国で病気の発生リスクを軽減することができます。これによって、我が国の一次資源セクターの生産性向上と経済成長という課題への対応は、確実に軌道に乗ることでしょう。」

昨日の調印式は、ブルネイからの海産物の輸出量を拡大する取り組みの出発点を表す。このため大臣は、ユニマ販売社Amyne Hassam Ismail氏と、アクア・スター社Allen Wu氏に対し、両社がブルネイの青エビを正当に評価し、EUとオーストラリアそれぞれの市場で流通契約を結んだことに深く感謝した。

「ご存知のように、顧客は常に新しい海産食品を求めるものです。従って、私はこの場をお借りして、新しい交配種の開発に挑戦する気持ちのある企業や養殖業者の皆さまのご提案や取り組みを歓迎したいと思います。研究開発(R&D)の応用分野における共同研究のご提案も大いに受け入れます。」と語った。

大臣はまた、ゴールデン・コーポレーション社が、漁業局及びブルネイ国内外のさまざまな名高い研究機関と共同で、そうした研究開発プロジェクトに本年から着手することも強調した。

(B.B. 2017年5月5日)

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ブルネイ・ダルサラーム国の財務次官であるダト・パドゥカ・アウン・ハジ・モハッド・アミン・リユ・ビン・アブドラ氏は4月25日、イスラム金融の分野での能力を更に拡大していくこと、そしてイスラム金融の有力なハブになるというビジョンを実現することこそが、ブルネイ・ダルサラーム国の悲願であると述べた。

これは、ジュルドンにあるエンパイアホテル&カントリークラブで開催されたイスラム開発銀行(IDB)の「スクーク(イスラム債券)モデル法」ワークショップの冒頭に行われた基調講演で述べたことである。

このワークショップは、IDBとイスラム研究教育機関(IRTI)の主導のもと、スクークの発行、規制、ならびにモニタリングをサポートする堅固な法的枠組みを有効にするための意見交換の場を提供することを目的として行われたものである。

「これには、スルタン(ハサナル・ボルキア国王)の強い思いがこめられている。」と財務次官はこの基調講演で述べた。

「ブルネイ政府のリース契約にあたるイジャーラ・スクークは、2006年にブルネイ政府証券のイールドカーブを企業スクークのベンチマークとして発展させること、また、ブルネイ国内の金融機関に対し、安全かつ流動性のある投資商品を提供することを目的として導入されました。」

「2006年のブルネイ政府のイジャーラ債の初回発行以降、これまでに144回短期スクークを発行しており、発行総額は2017年4月13日時点で107億ドルに上ります。」

財務次官はまた、「スクーク=資金調達の代替手段」という認識が世界中に広がってきているということも付け加えた。

「マレーシア国際イスラム金融センター(MIFC)が2016年に発行したスクーク・グローバルレポートによると、全世界でのスクーク発行額は前年比13.2%増と好調に伸びており、748億ドルに達しています。」

「世界のスクーク市場は今後数年間、成長を続けると確信しています。マレーシアやインドネシア、また湾岸協力理事会(GCC)諸国、ならびに中東・アフリカ諸国(MENA)が積極的なスクーク債発行を継続するでしょうし、他の地域や国々からの更なる発行が期待されます。」

「明日からの2日間にわたり行われる、スクークモデル法について協議するこのイベントは、国内スクーク市場の発展を目指す国々に対して、要件やインフラ整備について支援する重要な役目を担います。また、各国のニーズをサポートする良好なスクークモデルを追求するに当たり、実務担当者や研究者、規制機関、潜在的な発行者に対するプラットフォームも提供していきます。」

財務次官はまた、ブルネイの国内機関には流通市場での売買活動とともに、新規発行に参加するチャンスもあると述べた。

「すべてはアラーの思し召しでありますが、金融商品やサービスのより良いベンチマークツールを市場に提供することを視野に入れ、ブルネイでは近い将来に長期スクークの発行も検討しています。これにより、よりダイナミックで競争力のある金融セクターになることでしょう。」とも付け加えた。

また、ブルネイ通貨金融庁(AMBD)のユソフ・ビン・ハジ・アブドゥル・ラーマン最高責任者は次のように述べた。「ブルネイ・ダルサラーム国は金融サービスセクターこそが更なる成長の推進力になりえるとそこに強いポテンシャルを見出しています。また、グローバル情勢が不透明性を増す中、安定的かつ持続可能な成長を確実にするため、経済システムの基盤はダイナミックかつ現状の逆風に耐えられるようなものでなければなりません。」

「イスラム金融が成長するにつれ、ブルネイ・ダルサラーム国はその特徴ある性質を活用し、イスラム金融とファンドマネジメントのハブになるべく、進化を遂げようとしています。資金調達の一つの手段としてのスクークの利用を含め、より革新的なイスラム金融商品やサービスへの需要が高まりつつあるなか、急成長するアセアン地域の市場、そしてグローバル市場に貢献するのです。」

Yusof氏はまた、「2006年の導入時点では、ブルネイ政府のイジャーラ・スクーク債プログラムは国内市場の資本市場を活性化する手段のひとつという意図もありました。現在の枠組みもほぼ、この目的に沿っています。」とも付け加えている。

「しかしながら、スクークの幅広い応用性と多機能的な役割を損なわないようにするため、管理する法的枠組みは堅固なものでなければなりません。たとえて言うなら、完成した航空機はいつでも離陸可能だが、その大きさと能力に見合った滑走路があって初めて離陸することができる、ということなのです。」

本ワークショップはブルネイ通貨金融庁(AMBD)がイスラム開発銀行(IDB)と共同で開催したものである。

初日であった昨日は、地方銀行や世界中の中央銀行から、また地元金融機関の幹部などで出席者が100名を超えた。

(B.B. 2017年4月26日)

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4月17日、ムアラ・ポート 社(MPC)は、新たなサービスを発表した。一荷受人(一輸入者)用の貨物を載せている輸入FCLコンテナの、貨物取り出し作業に関するサービスである。

これは、ムアラ・コンテナターミナル(MCT)における作業効率の向上を目的としており、ブルネイ政府の方針である「ビジネス環境改善」 と、ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン で構成される東ASEAN成長地域 (BIMP-EAGA/ビンプ・エアガ)における玄関口としてのムアラ・ポートの発展に沿ったものとなっている。

このサービスは現在、MCTのゲートからおよそ1キロの場所にある、ブルネイ通信省港湾局 所有の専用施設、インランド・コンテナ・デポ(ICD)で実施可能となっている。

これにより荷受人や輸入者は、各運送業者を介し、コンテナをそれぞれの施設まで運ぶか、あるいはICDで貨物を取り出すかの選択が可能となる。

このサービスが最終的に目指すのは、可能な限り迅速に全てのコンテナを港から運び出し、それにより、こうしたコンテナのMCTでの滞留時間を減らすことである。

同様に、荷積み作業を要する輸出FCL コンテナも、輸出に向けてコンテナを船に積み込む前に、この施設を利用することが可能。

4月17日 、ムアラ・ポート 社(MPC)は、新たなサービスを発表した。一荷受人(一輸入者)用の貨物を載せている輸入FCLコンテナの、貨物取り出し作業に関するサービスである。

これは、ムアラ・コンテナターミナル(MCT)における作業効率の向上を目的としており、ブルネイ政府の方針である「ビジネス環境改善」 と、ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン で構成される東ASEAN成長地域 (BIMP-EAGA/ビンプ・エアガ)における玄関口としてのムアラ・ポートの発展に沿ったものとなっている。

このサービスは現在、MCTのゲートからおよそ1キロの場所にある、ブルネイ通信省港湾局 所有の専用施設、インランド・コンテナ・デポ(ICD)で実施可能となっている。

これにより荷受人や輸入者は、各運送業者を介し、コンテナをそれぞれの施設まで運ぶか、あるいはICDで貨物を取り出すかの選択が可能となる。

このサービスが最終的に目指すのは、可能な限り迅速に全てのコンテナを港から運び出し、それにより、こうしたコンテナのMCTでの滞留時間を減らすことである。

同様に、荷積み作業を要する輸出FCL コンテナも、輸出に向けてコンテナを船に積み込む前に、この施設を利用することが可能。

(B.B. 2017年4月18日)