経済

ハサナル・ボルキア国王は2019年のブルネイ経済が昨年よりも成長する見通しであるが、多くの課題が待ち受けている可能性もあることから現状に甘んじ、満足することのないよう国民に対してお言葉を述べられた。

RTB(Bruneiの国営放送局)が12月31日夜に放送した新年のお言葉の中で、ボルキア国王は、世界中の他の場所では人々が様々な大災害に見舞われている中、ブルネイでは2019年を平和と繁栄の中で迎えられることをアラーの神に感謝していると述べられた。

「これは間違いなく、ブルネイに対するアラーの神の特別なご加護である。我々は感謝しなければなりません」と国王は述べ、「経済面ではありがたいことに2019年の成長見通しが改善する見込みですが、多くの課題が待ち受けていると思われることから、現状に甘んじ、満足してはいけません」と続けられた。

第四次産業革命が特に大きな課題であり、経済面で効果的に取り組むにはグローバルな市場に参入して生産性を高めチャンスをつかむことが必要となり、そのために前提となる法令や基準を整え、我々自身もデジタルテクノロジーに順応していかねばならないと述べられた。

国王陛下は、そのためには他国との協力を促進することも必要であると付け加えられた。グローバルな経済ネットワークの中で、ブルネイの人々は既存のチャンスをつかまねばならず、これにはASEAN域内でのチャンスも含まれ、域内の電子取引は2016年の300億米ドルから2025年には2,000億米ドルにまで成長する可能性を持っている。

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国王が特に強調されたのは、第四次産業革命がもたらす技術革新は否が応にも従来のスキルに課題を突き付けることから、既存のスキルを磨き、生涯にわたって学ぶことが必要になってくるということであった。

「広範囲にわたる経済効果を享受すべく、域内および国際協力を促進するために適切な方針を整備していかねばなりません。これは特にASEAN域内のネットワークに言えることで、ブルネイはASEANコミュニティのために力を尽くさねばいけません。これにより、我々には現世代ならびに将来世代の成功が約束されます」と述べられた。

国王はまた、「ASEAN地域は急速な経済成長を遂げています。2030年には世界第4位の経済圏になると見込まれていることから、我々はASEAN域内貿易をさらに加速させるべく取り組まなければなりません」と付け加えられた。

なお、国内発展についての取り組みもおろそかにしているわけではないと述べられた。

国王は「我々の目標、つまり、ブルネイ国とブルネイの人々のニーズが最優先であるという目標を達成するため、前進し続けます。我々はこれを長期的な幅広い視点でとらえています。例えば、『緑の地球』について語る際には農産物の自給を意味しており、これが目標あるいは願望であることから、達成するまでこの目標を掲げ続けます」と述べられた。

「政府の関連当局は、言い訳なくこれを理解せねばなりません。我々は皆、後戻りせず前へ進むことに対して意を共にしなければいけません。全力で取り組むとはこのことを意味します。国民の皆様が『怠惰症候群(怠惰シンドローム)』に陥らないようにすることが極めて重要です」と述べられた。

国王はまた、何百年にもわたり、ブルネイの拠り所となっている謙虚な価値観をないがしろにしてはならないとも述べられた。この例としては、マレー・ムスリム君主制の哲学があげられる。

「加えて、この2019年の初めに、私は国民や居住者の皆さん自身の所信を表明し、今後訪れる困難に対して真摯に向かう活力のある生産性の高い社会を形成するよう、尽力してもらいたいと思っています」と述べられた。

「また、公の業務に携わるすべての人々やセキュリティーサービス、民間セクターのみなさんが昨年一年間、責任をもって自身の仕事に取り組んで下さったことに感謝します」

「私と家族から、すべての国民と居住者、そして海外に在住する人々すべてに対して、新年のあいさつを伝えます。皆様が健康であり、信仰心をもって、平和であり、繁栄することができるよう、アラーの神のご加護がありますように」

(B.B.1月1日)


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名古屋市で開催されたLNG産消会議2018にて基調講演を行うダトー・マツニエネルギー産業大臣

 

ブルネイ・ダルサラーム国は1972年以来日本に液化天然ガス(LNG)を供給しており、その既存・新規の顧客および関係者との協力関係維持に尽力し続けている。また、信頼性の高いLNG供給国としての強みを強化すべく、大規模な投資を通して事業を促進、拡大、拡張している。

これは、10月22日に日本の経済産業省(METI)とアジア太平洋エネルギー研究センター(APERC)の主催の下、名古屋市で開催されたLNG産消会議2018の基調講演でダトー・マツニエネルギー産業大臣が述べた内容である。

この会議には、エネルギー産業省(MEMI)のHaji Azhar bin Haji Yahya事務次官も出席した。

LNG産消会議は毎年開催されており、LNG業界に関わる世界中の生産者、消費者ならびにシンクタンクが一堂に会する会議である。

会議では、LNG生産者による供給見通しと生産動向、消費者による需要予測と需要動向、ならびに柔軟性のあるLNG市場を目指した新しい動きやLNG取引とLNG関連技術の変化など、業界にまつわる主要課題が取り上げられた。

ブルネイはプラントの一貫性と信頼性を高めるべく、数多くの活性化プロジェクトや改良に着手している。また、ガスの生産を増やしてガスの継続的な安定供給を確保すべく、上流パートナーとも緊密に連携している。

会議に合わせて、ダトー・マツニエネルギー産業大臣と世耕弘成経済産業大臣は二者会談を行い、現在進行中の水素サプライチェーン実証プロジェクトでの協力をはじめとする日本の石油・ガスセクターにおける長期にわたる関係に対して互いに謝意を表明した。また、両国はこれまで同様、相互利益をもたらす協力関係の新たな道筋を進むことに合意した。

ダトー・マツニエネルギー産業大臣はまた、日本の顧客として長年関係のある株式会社JERAや東京ガス株式会社などとも会談を行っており、2023年以降もブルネイはこの関係を続けたいという熱意と尽力について伝えた。また、太陽石油株式会社や千代田化工建設株式会社一般財団法人日本エネルギー経済研究所(IEEJ)など、エネルギー業界の既存パートナーも会談に同席しており、ブルネイのエネルギー安全保障に関する既存の可能性や新たなチャンスについて協議した。

(B.B.10月29日)

在ブルネイ日本国大使館は、次世代水素エネルギーチェーン技術研究組合(AHEAD)、千代田化工建設株式会社や三菱商事株式会社、並びにブルネイ工科大学(UTB)との共同開催で、水素利用に関するセミナーを9月4日に実施した。

セミナーはブルネイ工科大学で開かれ、加藤元彦駐ブルネイ日本国大使は、新たなエネルギー資源として水素の可能性が高まっていることを強調した。

また、加藤大使はブルネイの人々に対し、AHEADによってブルネイと日本で現在進められているグローバルな水素サプライチェーン実証事業を、ブルネイ経済の多様化推進の好機として活用するように促した。

セミナーでは、千代田化工建設株式会社技術開発本部技師長の岡田佳巳氏と、三菱商事株式会社環境事業R&D事業部の鳥山廣樹氏が、日々変化を遂げている水素分野の技術的なトレンドおよび市場におけるトレンドについて説明した。

また、ブルネイにおけるAHEADのビジネスディレクターであり、千代田化工建設株式会社水素サプライチェーン開発部門のイケダオサム氏もスピーチを行った。

イケダ氏は水素事業とその将来展望について語った。

加えて、ブルネイ工科大学機械工学科主任講師のNaseem Uddin博士が学術的な観点から自身の見解を述べた。

p05-1_20180905セミナーでスピーチを行う加藤元彦駐ブルネイ日本国大使

p05-2_20180905閉会の挨拶を述べるブルネイ工科大学のHajah Zohrah binti Haji Sulaiman副学長

p05-3_20180905セミナーでスピーカーを務めた千代田化工建設株式会社技術開発本部技師長の岡田佳巳氏

p05-4_20180905基調講演を行う三菱商事株式会社環境事業R&D事業部の鳥山廣樹氏

p05-5_20180905セミナー出席者

Hajah Zohrah binti Haji Sulaimanブルネイ工科大学副学長が閉会の挨拶を行い、「このセミナーは、開発者から水素に関する知識を学び、共有し、また水素技術の成熟を理解するためのプラットフォームとしての役割を果たしています。さらに、近い将来、水素分野がもたらす可能性を探求するための場でもあります。」と語った。

また、今回のセミナーで行われた一連のスピーチが、特に若い世代の間で、ブルネイにおける再生可能エネルギー資源としての水素生成に関する新たな研究内容を生み出し、これに刺激を与え、促進することを期待すると述べた。

在ブルネイ日本国大使館のプレスリリースによると、このセミナーは、新たなエネルギー資源としての水素とその潜在的価値について、ブルネイ工科大学の協力を得て検討を深めていく貴重な機会となった。

同プレスリリースでは、この事業はブルネイと日本の間で以前から実施されている液化天然ガス(LNG)貿易のみならず、石油およびガス分野の新たな技術の発展における両国の継続的な関係を示す好例であり、またその関係を強化させるものだとしている。

ブルネイと日本をつなぐAHEADは世界初の水素サプライチェーン実証事業を行うために組織され、日本の国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が資金を拠出している。

この事業は現在建設段階で、2020年にはBrunei LNG社が生成したガスから水素を生成し、AHEADの特許技術を使ってこの水素を常温・常圧下の液体に凝縮することを目指している。

常温・常圧下の液体にした水素は日本まで海上輸送され、気体の水素に戻して発電に利用される。

(B.B.9月5日)

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(上)4月27日、シンガポールで開催された第32回ASEAN首脳会議の本会議に出席された国王。

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「ASEAN域内におけるコミュニケーションの円滑な統合を実現するために、今がその方法を探る適時と言えるでしょう。」とハサナル・ボルキア国王は述べられた。

4月27日、シンガポールで開催された第32回ASEAN首脳会議の本会議で国王がスピーチを行い、「ASEAN加盟国は現在、ASEAN域内を観光客とビジネス客が同じように移動しやすくなるよう取り組んでいます。これにより、2025年までにASEAN域内貿易を2倍にするという目標の達成に近づくことが可能になります。」と述べられた。

ASEAN加盟国が、議長国シンガポールのもとでこれまでの50年間と同様に平和で豊かな地域を築いていくことに、国王は自信を示された。

国王は首脳会議のテーマ「強靭性とイノベーション」を称賛され、また、提案された文書の内容について支持を表明された。

スピーチの中で国王は、ASEAN加盟国が相互協力を強化していくことを要望された。「加盟国は、それぞれの国民に利益をもたらし、ASEAN共同体にさらなる意義をもたらす方法を見つけ出していく必要があります。」と。

ASEAN地域の競争力向上のために加盟国がこれまで成し遂げたことに対し、国王は満足の意を示された。「人材を開発していくことで競争力はさらに強化できます。教育レベルが上がり、高いスキルが身につき、革新的な人材が育成されるからです。」さらに、「このような取り組みが、技術の進歩に進んで適応する人材を確実に育てることになるのです。」と述べられた。

国王は、ASEAN共同体を構築するすべての柱に影響を与えるであろう好機と課題に、加盟各国が備える必要があると強調された。「好機としては、ヘルスケアサービスの充実、法執行能力の強化、情報へのアクセス向上、未来型の都市開発などが挙げられます。」と述べられた。

一方、直面する新たな課題の例として、安全を脅かすために技術が利用される可能性や、個人データやフェイクニュースの誤った利用を挙げられた。

国王は、好機を逃さず発展していくにはASEAN地域における調和の取れた強固な対応が必要となることを述べられ、ASEAN事務局に対し、第4次産業革命がASEANの協力体制の柱に与える影響について研究し助言するように求められた。

スピーチの最後に、朝鮮半島における戦争終結の宣言を含めた、韓国と北朝鮮による南北首脳会談の前向きな成果について歓迎の意を表され、また、朝鮮半島の非核化につながる両国の対話継続に期待を示された。

本会議に先立ち、第32回ASEAN首脳会議に出席する各国首脳に敬意を表して、シンガポール首相で首脳会議の議長であるリー・シェンロン首相主催のワーキングディナーが開かれ、国王も出席された。

ディナーはイスタナ(シンガポール大統領官邸)で催された。

国王はレセプションルームに到着後、リー・シェンロン首相の出迎えを受けた。

その後、他のASEAN各国首脳と共に大広間でのワーキングディナーに出席された。

ディナーの冒頭の挨拶でリー・シェンロン首相は、ASEAN諸国の首脳と代表団によるシンガポール訪問に対し歓迎の言葉を述べた。

ディナーの後、国王は他国の首脳と共に宴会場で開かれた第32回ASEAN首脳会議に臨まれた。会議はリー・シェンロン首相のオープニングスピーチで始まり、続いて、ASEAN事務総長のリム・ジョクホイ 氏によるスピーチが行われた。

(B.B.4月28日)

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ダトー・アリ・ビン・アポン一次資源・観光大臣は、ブルネイ・ダルサラーム国が日本と韓国に向けた鶏肉の輸出を検討しているとして、次のように述べた。
「一次資源・観光省は、国内消費だけでなく輸出も含めて、この国の養鶏に興味のある新規酪農家や外国人投資家に大きく機会を広げようとしています。私たちは日本と韓国に向けた輸出を検討しており、これに関して関連機関との協議を進行中です。」大臣は1月13日、Kilanas、Kampong Bebatikの農業開発地区にあるRiza Fudhlana Farmingの訪問に合わせて本紙に語った。

「我が国の市場は小さく、地元の農家がビジネスを拡大するためには、海外市場に進出する必要があります。」

Riza Fudhlana Farmingでは、鶏舎あたり20,000から23,000羽のニワトリを収容できる閉鎖型鶏舎冷却システム技術を採用している。

この訪問に関する質問に対し、大臣は次のように述べた。「この養鶏場では、2012年に50万羽のニワトリが生産され、2013年にはその数が倍増しました。驚異的な発展です。今年は約200万羽、2019年には400万頭のニワトリが生産される予定です。

閉鎖型鶏舎冷却システム技術を利用することにより、ニワトリの成長に応じて鶏舎内の温度を制御することができます。ニワトリの給餌清浄作業は自動化されており、それはニワトリの死亡率を低下させるために重要です。

一次資源・観光省は、施設がインフラ整備、栄養、病気の予防、鶏舎と労働者の清潔さ維持の観点で、最良の方法として設定された条件に沿って操業されているかを確かめるための農業開発地区の農場監視を継続的にサポートしています。これらすべては、ニワトリの死亡率を5%以下にまで下げることに貢献しています。」大臣はこのように付けくわえた。

一方、農業・農産品局は声明の中で、助言サービス、農業に適した分野の提供、ハイテク技術の導入を通じ、引き続き養鶏業を支援すると述べた。

「これにより、地元市場向けのブロイラーチキンの生産がさらに増加し、また、海外市場への参入機会も広がるでしょう」と同局は述べている。

同局の農場基準プログラムに基づいた取り組みの1つは、「適正家畜飼育行動規範(GAHP)」のモニタリングであり、動物の健康を確保するために農業経営者にGAHPを実施するよう常に奨励してきた。

生産性の向上、良好な疾病管理、質の高い製品に向け畜産農業の質を向上させるために、起業家に対して畜産にGAHPを採用することを奨励している。

GAHPの目標は、質の高い生産的な農場づくりに向けて農業の質を向上させることであり、その他に、農場のバイオセキュリティーの観点、労働者の健康と安全、家畜の幸福、環境への影響を軽減する措置にも重点を置いている。

農場記録の管理は、病気の検出を容易にし、農場の品質を確保するために重要であると同局は述べている。

現在、同局は、高度技術の吸収、良好な保存と防疫の実践、家畜の病気のモニタリングを通じ、既存の農場をアップグレードするためのいくつかのプログラムを積極的に実施しており、それに基づき、養鶏起業家に企業内での技術の利用を進める助言を行っている。

Riza Fudhlana FarmingはRizaグループの子会社の1つで、この事業はBebatik KulapisのTanah Tuah農業開発区の6ヘクタールの土地で実施されている。

Riza Fudhlana Farmingのマネージング・ディレクターのPengiran Haji Haris bin Pengiran Haji Duraman氏は、同社の設立時に鶏舎は2棟しかなかったが、2015年に2つの閉鎖型鶏舎冷却システムを追加して成長を続けた、と述べている。

2017年には、9ユニットの鶏舎が稼働し、総生産量は1,750トンで、ブロイラーチキンは790万ブルネイドルに相当する。

同社は、2018年に、鶏舎あたり25,000羽のニワトリを収容するさらに多くの鶏舎を増設することを計画している。
Riza Fudhlana Farmingの鶏舎での作業は、外国人労働者によって行われ、管理に関わる仕事は、大部分が地元の労働者である。

(B.B.1月14日)

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首相府の経済企画開発局(JPKE)は、65日間のブルネイ・セールブレーション2017を2018年2月1日から3週間延長し21日までとした。

この待望のイベントは、ブルネイの人々が実りある商取引をするだけでなく、地域経済を支えることにより国家建設に貢献できるものであり、当初のスケジュールは、2017年11月28日から、2018年1月31日までであった。

この期間延長措置の目的は、ブルネイ・セールブレーション2017に参加した企業が、2018年の旧正月(春節)に合わせて安売りセールイベントを開催の後押しをすることである。

これにより、参加企業は、セールブレーションと旧正月の14日間のギャップに影響されることなく、設定した低価格による販売活動をそのまま余裕を持って継続できることになる。

経済企画開発局(JPKE)は、ブルネイ・セールブレーション2017の参加企業が2018年の旧正月に連動して安価な販売価格のイベントを開催する場合、延長通知フォームを準備してJPKEに通知し、それを販売施設内の目に見える場所に明確に表示する必要があると記者会見で述べた。

JPKEはまた、参加企業に政府の取り組みをサポートする一環としてこのイベントを利用するよう促した。政府の取り組みとは、ブルネイ国をショッピングの場として促進し、同国の地方消費を増やし、ビジネス活動の活性化に貢献させるというものである。

ブルネイ・セールブレーション2017には、400以上の企業が登録した。

参加企業の問い合わせについては、スマートコンシューマーのモバイルアプリケーションを介し、または公式チャネルを通じて、直接、JPKEの競争・消費者問題課までご連絡ください。

(B.B.1月4日)

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ブルネイ・ダルサラーム国は、2017年10月31日に世界銀行が発表した「ビジネス環境の現状2018(World Bank’s Doing Business Report 2018)」で、世界で最も改革により改善が見られた国として3年連続1位に選ばれた。

この報告書は190か国の国内ビジネスの効率性と規制環境を評価するもので、今回の報告書でブルネイ国は、大きく順位を16位上げて世界全体で56位となった。DTF(トップの国を100として、各国のトップからの差を数量化したもの)は最高スコア100に対し70.60まで上がり、8つの指標でDTFの改善が見られた。ブルネイ国と上位国との差はさらに縮まった。

東アジア・大洋州地域は、ビジネスをしやすくするための改革が全体にわたって多く実施された国が他地域に比べ最も多かった。ブルネイ国とタイはそれぞれ8つの項目で改革を実施した。ブルネイ国は総合ランキングでも、東アジア・大洋州地域中11位となり、韓国の3位、日本の9位に次ぐ順位となった。これは、成長を続けるアジアの大国である中国の18位、インドの19位よりも上位にあたる。

ASEAN地域内では、ブルネイ国は4位を維持し、シンガポール(世界2位)、マレーシア(世界24位)、タイ(世界26位)に次ぐ。続いて、ベトナム(世界68位)、インドネシア(世界72位)、フィリピン(世界113位)、カンボジア(世界135位)、ラオス(世界141位)、ミャンマー(世界171位)という結果になった。

首相府のエネルギー・産業庁が管轄するビジネス環境改善事務局が発表したプレスリリースによると、過去4年間のビジネス環境ランキングで見られたブルネイ国の著しい改善は、ハサナル・ボルキア国王政府が、企業優先の環境作りに全力で取り組んできたことによるものである。この企業優先の環境によって、ブルネイ国経済の多様化がさらに進められることとなる。

これらの取り組みは、国王の71歳の誕生日祝賀会に併せて、国王が最近発令された命令に沿ったもので、その中で国王は、海外直接投資(FDIs)への参入や、零細・中小企業(MSMEs)の成長を通じた経済成長を加速させる努力を続ける必要性を強調された。

経済成長を遂げるため、国王はまた、民間および公的部門の協力体制を強化することも強調された。

ブルネイ国の意欲的な改革政策は、PENGGERAK運営委員会(ブルネイ経済の発展と多様化を支援する委員会)の委員長を務めるアルムダディ・ビラ皇太子兼総理府上級大臣によって主に指導されてきた。また、ビジネス環境の現状報告書でブルネイ国の改革が徐々に進んでいることが示されているように、この改革政策は過去数年間にわたり成功を収めている。2014年からの4年間で、ブルネイ国は105位から今年度の56位へと49位上がり、中国やインドのような大国を上回った。

改革政策の進行はビジネス環境改善運営委員会が指揮し、定期的にモニタリングしている。運営委員会は首相府のエネルギー・産業大臣が委員長を務め、首相府、財務省、内務省、産業一次資源・観光省、開発省、宗教省、保健省、通信省、ブルネイ通貨金融庁の各局や機関から集められた「Champion Groups」によって共同で運営されている。

報告書によると、ブルネイ国は「少数株主の保護」、「資金調達」、「契約執行」、「事業設立」の指標で順位を上げた。

資金調達ではシンガポールを抜いて60位上昇し、世界で2番目に資金を調達しやすい国とされた。これはより多くの資金情報を入手しやすく、貸す側と借りる側の法的権利が他国に比べ強いためである。このように、ビジネスにおいて資金面でのサポートを得やすい状況を作り出している。

もう一つの注目すべき成果は「少数株主の保護」の指標に表れており、ブルネイ国の順位は大きく62位上昇した。企業に対するコーポレート・ガバナンス問題の保護を強化しており、それによって、個人的利益を目的とした社内の人間による企業資産流用の可能性を抑制している。

ブルネイ国政府がすべての指標にわたり取り組みを強化しているにもかかわらず、順位を落とした指標もあった。建設許可(48位)、電力調達(24位)、不動産登記(136位)、納税(104位)、貿易(144位)、破綻処理(60位)で順位を落とし、これは、他国が実施した改革項目の割合により生じた結果である。

ビジネス環境改善事務局発表のプレスリリースで示されたのは、今回の結果を受けて、これらの指標のランキングを上げるためには、より効率的で革新的なビジネスの規制を導入、合理化、強化する一層の努力が必要であるということだ。

ビジネス環境改善の評価基準は国内のビジネス環境を評価するためのものであるが、海外直接投資を呼び込むことにも直接的な影響力を持っている。首相府の経済計画開発局の統計によると、石油、ガス以外の分野への海外直接投資は2012年に全体の2%だったのが、2015年には32%まで上昇した。

さらに、世界銀行の2017年の統計によると、ブルネイ国におけるサービス部門の雇用が増加し、2005年から2014年の間に産業および農業からサービス部門への労働市場の転換が見られた。

そのうえ、ブルネイ国の経済は、2017年第2四半期において前年比0.7%成長しており、これは強い国内需要によって支えられ、特に民間部門の資本投資と政府の消費支出によって後押しされたためである。民間部門は28.5%、政府関連は23.5%上昇した。これは、資本投資がブルネイ国への海外直接投資を伴って増加していることを反映している。

今年度のビジネス環境報告書の上位10か国は、ランキング順に、ニュージーランド、シンガポール、デンマーク、韓国、香港特別行政区、米国、英国、ノルウェー、ジョージア、スウェーデンとなった。ジョージアは上位10か国のうち唯一の低中所得国だった。

プレスリリースでさらに指摘されたのは、ビジネス環境指標に対する国の目標を達成するためには、さらなる改善が実施されなければならず、それにより、ブルネイ国が企業優先の環境を継続的に確保することが可能になるということだ。ダイナミックで持続可能な経済を創出するブルネイビジョン2035を掲げるために、政府は、民間および公的部門両方のさらなる協同と関与を求めている。

記者会見の中で、ペヒン・ヤスミン首相府・エネルギー・産業大臣は、ビジネス環境改善運営委員会は今後の計画に関して、民間セクター、ステークホルダー、関係政府機関と緊密に協力して進めていくことを強調した。

「実行可能で時間を重視した意欲あふれる適切なソリューションを導き出すために、民間部門および他の政府機関と共に取り組んでいきます。」

大臣はまた、首相府のエネルギー・産業庁、法律および厚生部門、法務長官室(AGC)、国家治安局、ならびに財務省、内務省、開発省、宗教省、保健省、産業一次資源・観光省、通信省、ブルネイ通貨金融庁から集まった、ビジネス環境改善「Champion Groups」に感謝の意を表した。

「運営委員会は、ブルネイ国でビジネスをしやすくする取り組みのこれまでのペースと緊急性を維持するために、引き続き協力しながら改革を実施していきます。」と大臣は明確に述べた。

(B.B.2017年11月1日)

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日本の経済産業省とアジア太平洋エネルギー研究センター(APERC)の主催により、第6回目となる「LNG産消会議2017」が10月18日に東京で開催された。

プレスリリースによれば、会議の目的は液化天然ガス(LNG)産業が直面する課題と可能性について生産国・消費国が認識を共有し、理解を深めることにある。

会議は日本の世耕弘成経済産業大臣とカタールのアル・サダ・エネルギー工業大臣の開会挨拶で開幕した。

世耕経済産業大臣は開会挨拶で、日本の官民による100億米ドル規模の投資や5年間で500人規模の人材育成の機会の提供など、LNG市場の発展を一段と促進するための日本の新たな取り組みについて発表した。

一方、アル・サダ・エネルギー工業大臣は、アジアのLNGハブには地域の市場原理や貿易中継地の発展を反映すべきと強調した。

ブルネイ・ダルサラーム国からはペヒン・モハンマド・ヤスミン・ビン・ウマル総理府エネルギー・産業大臣らが会議に参加した。

同大臣は基調講演で、よりクリーンな低炭素エネルギーの未来とエネルギー安全保障を実現する手段として天然ガスの重要性を再確認した。

また、LNG市場で柔軟化が進み、小規模LNGの可能性に再び注目が集まっていることも強調した。

アジアの主要LNG生産国であるブルネイ・ダルサラーム国は、活力ある市場への移行を好機と捉え、歓迎している。LNG産消会議は5つのセッションで構成され、冒頭のセッション1とセッション2では、LNG市場の発展に向けた生産者と消費者の協力(産消連携)について、政府と民間企業の視点がそれぞれ示された。続くセッション3ではイノベーションが推進するLNGの新たなビジネスモデルについて、セッション4では運輸部門のLNG需要可能性について、セッション5ではLNG市場の柔軟化とスポット市場の拡大について議論が行われた。

今年の会議には世界32ヵ国・地域の官民両セクターから1200名余りが参加した。

来年のLNG産消会議は官民共催により名古屋での開催が予定されている。

(B.B.2017年10月19日)

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2017年2月、所得税法(第35章)に基づき所得税審査委員会(ITBOR)が設立された。この委員会は、ブルネイ・ダルサラーム国における税務の事務管理・運営の促進を目的として、会社法に従って法人税が賦課される企業の利益になるよう設立されたものである。

ITBORは独立した委員会であり、政府により任命された、産業界を代表する議長と適切な資質を備えた委員で構成されている。その役割は、所得税徴収局(CIT)による法人税の税額評価に対して納税者が提起した異議申し立ての検討・審査を行うことである。

ITBORは、CITの税額評価に対する企業からの異議申し立てについて、聴取、審査、解決の新たなプロセスを導入している。このプロセスにより、費用効率の高い、透明かつ公平な法人税の事務管理制度が確立することになる。

また、ITBORの設立により、委員会に提起された異議申し立ての解決の迅速化も期待されている。

ブルネイ国の法人税額評価プロセスは、企業が所得税申告書を歳入課に提出するところから始まる。歳入課(CITの直属)は、法人税の課税や事務管理を担当するブルネイ国の主要機関である。2012年にオンライン税務システム(STARS)を使用した税額の自己計算が導入されて以来、毎年6月30日に所得税申告書を歳入課に提出することが納税者に義務付けられている。

歳入課の租税算定官がCITの代理として申告書を審査し、税額評価通知(NOA)と損失確認(LC)のいずれかを発行する。NOAの提供後30日以内に所得税の納付を進めることは、異議・不服申し立ての有無を問わず、納税者の責任である。

納税者は税額評価の受け入れを拒否し、不服申し立て通知(NOO)をCITに提出することができる。CITはその税額評価を再調査し、NOOの受理または却下の決定を下す。CITが再評価の最終確定を決めるまでこのサイクルが繰り返され、その後更正却下通知が発行される。

納税者は、CITが更正却下通知を発行してから30日以内に、異議申し立てを行ってITBORの審査をあおぐことができる。最初の段階として審査請求通知(書式1)をITBORに提出した後、その提出から30日以内に審査請求書(書式2)を提出する。

これらの書式は財務省のホームページ(www.mof.gov.bn)で入手することができる。

全書類を提出すると納税者とCITとの裁判前協議が開かれ、その後にITBORの聴取が行われる。この結果を踏まえ、ITBORは異議申し立てに対する裁決を下すことになる。

各企業は、所得税審査委員会(ITBOR)秘書官(Level 4, Ministry of Finance Building, Commonwealth Drive, Jalan Kebangsaan BB3910, Brunei Darussalam)あてに異議申し立てを書面で提起することができる。

申し立て1件あたりの手数料は200ブルネイドルである。(財務省)

(B.B.2017年8月30日)

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ブルネイ知的財産庁(BruIPO)と日本特許庁(JPO)は8月28日、新たな特許審査協力となる「特許審査ハイウェイ・プラス(PPHプラス)」を開始する協定に署名した。

署名にあたっては、BruIPO登録官資格を有するモハマッド・アズミ・ビン・ハジ・モハマド・ハニファ首相府事務次官(工業)がBruIPO代表を、嶋野邦彦日本特許技監が日本特許庁の代表をそれぞれ務めた。

アンゲレ・デサにあるデザイン&テクノロジービルディングで行われた署名式には、加藤元彦駐ブルネイ日本国大使や、首相府エネルギー・産業大臣代理としてダトー・ハムダン・ビン・アブ・バカール首相府副大臣も臨席された。

プレスリリースによると、PPHプラスは特許審査業務の共有を図る日本特許庁の取り組みであり、日本で特許付与済みの出願が加入国の知的財産当局に申請された場合の審査プロセスを迅速化することを目指している。

PPHプラスのもと、先行の特許当局による審査結果を後続の特許当局が活用できるため、審査負担の軽減や特許の質の向上を実現することができる。

これまで日本特許庁は、ほとんどのASEAN加盟国の知的財産当局とPPHプラス協力の取り決めを結んでいる。今回の協力は2017年10月1日に開始され、ガイドラインは両庁のホームページに掲載される予定である。

産業財産分野(商標、特許、工業デザインなど)の協力を推進するため、BruIPOは2015年5月24日に日本特許庁と協力覚書(MoC)を締結している。日本特許庁は本覚書に基づき、専門家の研修・派遣や特許の方式審査ガイドラインの作成を通じてBruIPOの能力開発支援を行っている。

両庁は、双方の産業発展を目指すPPHプラスの取り組みによって特許分野の連携を進め、産業財産に関する協力を今後も発展させる意向である。両庁の協力により目指すのは、ブルネイ・ダルサラーム国の事業環境を向上させ、国家経済を多様化させる外国直接投資を一層促すことである。

特許出願の詳細は、アンゲレ・デサ・テクノロジー・パークのレベル1にあるビジネスサポートセンター(BSC)のBruIPOのヘルプデスクで入手することができる。願書と料金表はBruIPOのホームページ(www.bruipo.gov.bn)でダウンロード可能。申請手続きに関する問い合わせはenquiries@bruipo.gov.bnまたは223 0965/223 0966まで。

(B.B.2017年8月29日)